「ヒトクチタケ」表面はまるで栗まんじゅうのようにテカテカと光っている。そんなものを見つけた。
ヒトクチタケは枯れた松の木の側面に発生します。ヒトクチタケはカサの直径が2~5cm程度、形は樹木の側面に沿った形のハマグリ型で、色は上面と下面で違いがあり、上面部分は黄褐色~褐色で表面には光沢が見られ、下面はクリーム色の膜で覆われていますがやがてその膜は破れ、楕円形の穴が開きます。
下面の膜に穴が開くと中には管孔面が見られ、そこには甲虫類の昆虫やその幼虫などが集まっている事が多く確認されています。このような生物がヒトクチタケに集まる理由はこのキノコのにおいが干した魚や松脂などに似ている為とされています。その後、集まってきた虫達がヒトクチタケの胞子を運ぶと共に風に乗って胞子が広がっていくと言われており、管孔の中に虫が卵を産む事もあります。
尚、一説にはヒトクチタケは枯れてから二年目の松の木にしか発生しない為、このキノコが発生している松の木は枯れから二年目である事が分かるとも言われています。